銀行間でお金をやり取りするために、真ん中で全銀ネットが仲介しているというのは有名な話です。一般国民が知るよしもないわけですが、RC(リレー・コンピュータ)を起因とした障害で2日間にわたりストップしたため有名になってしまいました。
全銀ネットを開発運用しているのは、大昔からNTTグループの牙城なので、今回もNTTデータがやらかしたということでいいと思います。まぁ実際にはこの下に大きなIT土方の孫請けピラミッド構造があるんですが。
全銀システムのメインフレームを担当しているベンダーのせいにもなりかけました。銀行のシステムは、COBOLを使った古臭いシステムだということ。しかし今回はセーフ。なんとかメンツを保つことができました。
※) 問題のあったRCはメインフレームでもCOBOLでもないだだの中継コンピュータです。おそらくOSはUNIX系OS、言語はCかJavaというところでしょうか?
コンピュータシステムについては、以前書いたとおりです。
日本人は何かのシステムが止まると、袋叩きにしがちですが、24時間365日止まらないシステムなど作れるわけではないのですから、過剰な期待は禁物です。サービスが止まったときの備えをする必要があります。
全銀ネットの維持には相当なお金がかかっています。また銀行の全銀ネット使用手数料も相当かかっています。そのため、しわ寄せは国民が他行に振込をするときの手数料にかかってきます。人手がかからないはずのATMで振り込んでも手数料が取られるのは、銀行にとって如何に全銀ネットの使用手数料の負担が大きいかを物語っています。
これまで多くの銀行は昔作った古いままのシステムをなんとか使っているという現状です。枯れた技術で作ったものですが安定しています。
今どきの新しい技術でシステム化するとどうなるのでしょうか?全国規模のシステムだけにおそらく導入当初は混乱必至、2027年のリプレース時はサービスを受ける方も要注意です。
本当はITに限らず技術者を安い賃金で奴隷のように使う日本の雇用システムを見直すべきなんでしょうけど言うが易し、難しい問題です。
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