COCOAについての考えについては以前書きました。
結論を先に書きます。
技術や技術者に罪はありません。COCOAは技術的にも素晴らしいものです。悪いのはそれを食い物にしてお金を儲けている人たちです。
日本のデジタル化の遅れは、コロナ禍において更にクローズアップされた感があります。そのような中で、COCOAの発注プロセスについては不透明な部分が報道されています。
とりあえず、新型コロナ通知システムは、COCOAだけでなく、シンプルな機能で実装されて安定しているものが各都道府県にもありますのでそちらを使ったほうがいいのではないでしょうか?COCOAについてはその安定性だけでなく、導入数も少ないわけですから今現在十分に役に立っているとは言い難い状況です。一回仕切り直しをするか、もうやめたほうが税金を無駄に使われなくてすむことになります。
今更驚きもしませんが、厚生労働省は開発業務を3億9000万円でパーソルプロセス&テクノロジーに随意契約で委託しています。(一般入札ではないんですね。怪しすぎます。)そこから多重下請けを経てやっと技術者のいる会社へ発注されることになります。パーソルプロセス&テクノロジーはほぼお金の中抜きしかしていないと思われ、いい商売になっていますね。パーソルプロセス&テクノロジーから受注した会社は中抜きされたお金でいいように使われているだけです。(ただしMicrosoftは除く)
人月単金で受注して儲けている下請け会社側にも問題はありますが、必要十分なリソースや開発期間、テスト期間が与えられているのか疑問に思います。
日本の契約形態は、昭和の時代から変わっていないことが多く、実際に手を動かす人間が大きく稼げない(本当はもっと稼げるはず)世界です。それでも食っていける分はもらっているので文句はいいません。日本人の謙虚さが悪く出ている部分だと思っています。
優秀な技術者の目は、既に日本に見切りをつけ海外に向かっています。そうなってしまうと日本に技術が残らないことになります。
そのような悪しき環境で技術者が苦労して作ったとしてもまともに動くものはできないわけです。日本で技術者を育て、すばらしい技術を残していきたい、すばらしいシステムを稼働させたいのなら、まずこのような契約関係を作ってしまう環境から見直す必要があります。
とりあえず、契約の多重構造を形成している会社の中でお金の中抜きしかしていない会社を排除すべきですね。
はい。言うが易しですね。今回のピラミッドのような商習慣を是正していくには、まだまだ相当な時間がかかると思われます。日本全体の病気のようなものですから。
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